夜から朝に変わる瞬間を確かめた
いつも、ずっと、誰かの感情が流入して僕の感情が混乱する。
混乱してしまってもう何か眺めるようなことしかできない真夜中がしばしばだ。
眠れない明け方、夜と朝の境目を確かめようと、カーテンの隙間から夜空を眺める。
暗闇に少しだけ眠らずにいる誰かの部屋の灯り。やがてかすかに白んだ遠くのアパートの屋根、そのあたりから徐々に朝の空気が拡がって、もうそれは朝と言える光景が拡がった。夜空がおおよそ朝になる瞬間を僕は眺めていた。
ぼんやり眺めていただけの僕に世界は色を変える瞬間を見せつけた。
生きることも死ぬことも生きて苦しいことも死んで別の何処かへ行くことも自然とそうなる。真っ暗闇が真っ白に染まった。
あのこの返事がこないことも今はどうでもいい。次に世界の色が変わる頃返事がきてるか、あるいは僕は別な何かを考えている。